耳垢で耳の穴が塞がる：耳垢栓塞

耳垢が耳栓に……

耳垢栓塞とは読んで名の如く、耳の穴が「耳垢で栓がされて塞がれる」ことです。
耳栓をしたときと同じで、耳が詰まった感じがしたり、音が聞こえにくくなったりします。

重症の場合は音が完全に聞こえなくなったり、耳の穴が圧迫されてひどい痛みが生じたりすることがあります。

耳垢栓塞の原因

耳垢栓塞が生じる主な原因には、
・耳垢を奥に押し込んで固めてしまった
・大量に生じた耳垢が長期間排出（あるいは掃除）されなかった。
などが挙げられます。

前者の場合、耳掃除で耳垢を取るつもりが、逆に奥に押し込んで突き固めてしまうパターンが良く知られています。
それ以外にも、カナル型のイヤホンや耳栓など、耳に挿し込む物を普段から多用していることも原因となります。

後者の場合、生来的に耳垢が溜まりやすい体質の人が、長期間にわたって掃除をしなかった場合などに発生し得ます。
数週間ならともかく、年単位で耳掃除をしていなければ、いつ耳垢が外耳道を塞いでしまってもおかしくないでしょう。

元から耳垢が溜まっているときに、プールなどで耳垢がふやけて「最後のひと押し」になって耳が完全に塞がる→耳垢栓塞発生となることもあるようです。

耳垢栓塞の治療

最初の頃は自覚症状がありませんが、本格的に塞がる段階になると上記の各種症状が発生するようになります。
耳垢を取り除けば何の問題もなく元通りになるのですが、自分で取り出すのは結構難しいものです。

特に耳垢が耳の壁に強く貼り付いていた場合は、無理にはがすと皮膚が破れて血が出る危険性があります。
そうでなくても耳を塞いだ大きな耳垢を安全に取り出すのは困難です。
素直に耳鼻科に行って診察してもらいましょう。

子供の耳垢栓塞

幼い子供、特に赤ちゃんの頃は、耳垢栓塞が発生しやすい時期です。
新陳代謝が活発で垢が多く生産されるうえ、耳道が狭いので簡単に塞がってしまいます。
子供の耳垢栓塞を見つけたら、早めにお医者さんに診てもらいましょう。

子供の耳道は狭く傷つきやすいため、親御さんが処置をするのはかなり危険です。
生後8～10カ月ごろに耳垢栓塞になる可能性があるので、耳鼻科か小児科で診てもらうことをお勧めします。