耳用洗剤:耳垢水

耳垢をふやかして洗浄

耳垢水は耳垢から出て来る水……ではなく、耳垢を取り除く際に使われる薬です。
耳垢をふやかして軟らかくする効果があり、固まったり貼りついたりしている耳垢を除去しやすくします。

耳垢水の使い方

耳垢水の使い方

耳垢栓塞を治療するとき、耳垢がぎっちりと詰まりすぎて他の道具では対処できないときが耳垢水の出番となります。

使うときは少量(5~6滴)を耳の中に垂らして耳垢をふやかします。
多すぎてあふれた場合は綿棒などで吸い取りましょう。
処置を受ける前日と当日に使えば、かなり硬い耳垢でも取れやすくなっています。

耳垢水の成分

基本的に耳垢水は販売されておらず、耳鼻科で処方してもらわないと手に入りません。
しかし、成分そのものは単純なので、自分で作ることも出来ます。

100mlあたりのレシピ

水:70ml
重曹(炭酸水素ナトリウム):5g
グリセリン:25ml

重曹とグリセリンは、どちらも薬局で入手可能です。
重曹はたんぱく質を分解する作用があり、耳垢を構成する古い角質を分解します。
グリセリンは石鹸などに使われる成分で、耳垢を固めている脂を溶かす効果があります。

耳垢水の作り方

耳垢水の作り方

水に重曹5gを加えてよく振って溶かし、グリセリン25mlを加えて混ぜます。
溶けたら水をさらに加えて薄め、100mlにすれば完成です。

そんなにたくさん必要な物でもないので、100mlでも正直なところ多いぐらいなのですが、水の量が少ないと重曹が溶けにくいなどの問題が出てきます。
作り置きしようにも、食品に使われている成分ばかりなので日持ちはしません。
20mlもあれば十分といったところでしょう。

使用上の注意

耳垢水はあくまで耳垢が取れない場合の「治療」に使う物です。
通常は耳の中で耳垢ががっちり固まる状態になることはほとんどなく、耳垢水を使う必要はありません。

頻繁に耳に水を入れるのは中耳炎の原因にもなるうえ、グリセリンには軽い皮膚刺激性があります。
そのため、使い続けているとただれなどが生じて来る場合もあります。
基本的には、病院に行ったときに出してもらう薬として考えた方が良いでしょう。

同様の効果を持つ調整済みの製品はいくつかあり、平成27年からは「ジオクチルソジウムスルホサクシネート耳科用液5%(製品名:CEO)」が保険適用対象となったので、こちらを出す薬局が増えています。

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