身近なパートナーのケア:犬・猫の耳

長き歴史のある友の耳

イヌ耳 2

基本的には動物は耳垢が溜まることは無いのですが、生来的の体質や、病気やけがで耳垢が溜まりやすくなってしまうこともあります。
野生ではこうした個体は生き残りにくく、遺伝子を残すことは難しくなります。
ハンデを背負った弱者は滅ぶのが、野生の掟です。

しかし、ペットの犬や猫の場合、耳垢が溜まりやすいからと言って、放置して苦しませるのは気の毒です。
共に生きている大切なパートナーだからこそ、何とかしてあげたい所でしょう。。

犬・猫の耳の構造

ネコ耳道

犬や猫も私たちと同じ哺乳類なので、基本的な耳の構造は全く同じです。
しかし、人間の耳道がほぼまっすぐなのに対し、犬や猫の耳道は耳の入り口からいったんまっすぐ下がり、途中で90度横に曲がって内耳につながっています。

垂直になっている前半部分は「垂直耳道」、横向きになっている後半部分は「水平耳道」という名前です。
この構造により、動物の耳は外からでは奥まで見えません。
水や虫なども、奥に入りにくいようになっています。

耳掃除が必要な時

犬や猫の耳をチェックする際は、耳を軽く後方に引っ張って中を覗きます。
汚い、臭い、黒ずんでいるなどの異常があれば、耳掃除をしてあげましょう。
耳垢が溜まりすぎると外耳炎になることもあるので、耳を気にするそぶりを見せるようならチェックが必要です。

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特に、耳が垂れている品種は耳垢が溜まりやすい傾向にあります。
(犬:ダックスフント、レトリーバー 猫:スコティッシュフォールドなど)
オオカミもヤマネコも耳が立っていることからして、耳垢が溜まりやすい垂れ耳は野生では不利であり、人為的に作られないと誕生しなかったのでしょう。

犬・猫の耳掃除

ネコ耳掃除

犬や猫の耳掃除をするときには、専用の耳洗浄液を使うのが確実で安全です。
洗浄液はイヤークリーナーやエピオティックなどの製品名で売られています。
ペットショップや動物病院で購入しましょう。

後は汚れを拭うための脱脂綿やガーゼです。
人間のように耳かきや綿棒を使用してはいけません。
皮膚を傷つける恐れがあるうえ、奥に耳垢を入れてしまうと手に負えなくなります。

耳掃除の手順

まずは犬や猫が暴れないようにホールドしてから、洗浄液を耳の中に入れます。
上述の途中で折れ曲がっている構造により、耳の中に液体を入れても奥までは届かないので、あふれるほどに入れてしまっても大丈夫です。

耳を蓋して軽く揉み、耳の中に液が行き届いたら、脱脂綿などで洗浄液を吸い取ります。
その後は、見える範囲でこびりついている汚れを拭き取ってあげましょう。

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