現代アジアの耳かき事情

最高は中国の耳かき

中国は知られている限りで最古の耳かき文化を持つ国です。
近代日本で中国人理髪師の耳かきテクニックが高く評価されていたことからわかるように、技術も最高峰の域にあります。

現代でも中国には耳かきを職業とする人がおり、路上に出した店で耳掃除をしてくれます。
値段は1回あたり数百円程度と、かなりリーズナブルです。

中国の耳かき師のテクニック

Photo by:Ricky Qi/2010/CC BY 2.0

Photo by:Ricky Qi/2010/CC BY 2.0

 日本では耳かきは中ほどに近い部分を持って使いますが、中国の耳かき師は道具の端に近い部分を持って使うのが特徴です。
さらに、反対側の手には何種類もの道具を持ち、耳垢の状態や施術の工程に応じて使い分けます。

耳掃除のやり方も、単純にかきだすだけでなく、道具で耳垢をはがしたり掻き落としたりして、ピンセットで取り除いていくという方法がとられています。
さらに、梵天のような刷毛、穴刀のような剃刀も使用されており、耳へのサービスのバリエーションは日本の古い床屋さんのそれをはるかにしのいでいます。

1200px-Ear-cleaning,_teahouse_in_Peoples_Park_-_Chengdu,_China_-_DSC05368

こうした様々な耳掃除アイテムの中に、中国独特の「響き金」という物があります。
音叉のような形をした金属製の道具で、耳の中に入れた棒をこれでこすって振動させることでマッサージを行うという物です。

東南アジアの耳かき

 タイやバングラデシュ、ベトナムなどでもでも中国と同様の耳かき店が出ており、床屋さんでも耳かきをしてもらえます。
こちらも中国と同様のスタイルを用いています。
もしかすると、乾性耳垢の人の遺伝子と共に中国から伝わったのかもしれません。

手軽に味わえる楽しみになりますが、場所によっては道具の使い回しをしていて不衛生であったり、観光客を狙ったぼったくりをするところがあったりするので、注意をする必要があります。

インドの耳かき

Photo By:A Vahanvaty/2013/CC BY SA 2.0

Photo By:A Vahanvaty/2013/CC BY SA 2.0

インドでも耳かき屋があり、その営業おスタイルは中国の物と似ています。
インドの耳かき屋さんは、制帽のように赤いターバンを巻いて、そこに商売道具の耳かきを差し込んだスタイルが特徴です。

ただし、東南アジア以上にだましやぼったくりが多いようなので、くれぐれも用心しましょう。

※当サイトへのリンクを歓迎いたします。
(管理人へのご連絡は不要です)
PAGE TOP